もくじ
魚の目は市販薬/イボコロリで取れるの?
魚の目の市販薬は、主としてサリチル酸製剤が用いられ本邦では1919年に「イボコロリ」として横山製薬より液状のサリチル酸が民間薬として発売されました。現在は、おもに「魚の目・タコ」にご家庭で用いられるイボコロリですが、開発当初は横山製薬のある兵庫県を中心に「イボ」に対する効果を1軒1軒まわって効果を確かめた上で発売したとされます。なお、イボコロリ絆創膏は1989年に発売され、皮膚をより軟化させるために乳酸が配合された「ウオノメコロリ」が1996年に発売されています。「イボコロリ」の由来は、「イボがコロリ」と取れる効能からというのが一般的ですが、添加物「コロジオン」も命名の「コロリ」に関係するかもしれません。

一方で、医療用として用いられる「スピール膏」は、1931年にニチバンから「コーンプラスター」として発売され当時の陸軍衛生材料としても採用されていたそうです。1950年には「スピル膏」と名称変更され、同時に医療用としての承認を取得しております。イボコロリ同様のスピール液が1993年に発売されていますが、残念ながら2019年に販売中止となっています。その代わり、2017年により塗りやすく、たれにくいスピールジェルが発売されております。ちなみに「スピール」という名前は、バラ科低木のシモツケから抽出された「スピール酸(=サリチル酸と同じ化学構造)」に由来します。

横山製薬のイボコロリ、ニチバンのスピール膏の2強ブランドが魚の目の市販薬として、圧倒的なシェアを占めていますが、当院では、イボ治療の補助として「強力イボチョン」というものを用いております。
サリチル酸とは?
サリチル酸(salicylic acid)とは、自然界に広く認められ植物の果実内にも存在し、化学合成も比較的容易な化合物です。消炎鎮痛作用の他に、皮膚の軟化作用があり魚の目治療に用いられます。魚の目以外では、「5~10%サリチル酸ワセリン」として角化性皮膚疾患に使用されたり、美容領域では「サリチル酸マグコロール」としてケミカルピーリングに用いられることもあります。

厚さ2mm以内の魚の目であれば取れる可能性が・・・
現在、市販薬のイボコロリ/スピール膏等で魚の目が必ず治る(取れる)という医学的な統計データは残念ながらありません。医学中央雑誌データベースで検索(※R8.2月現在)するも、魚の目の好発部位や一般的な治療法に関する文献はあるもの、サリチル酸製剤での魚の目の治療効果や治癒率に関するものは渉猟しえる範囲ではありませんでした。また今のところ、魚の目(鶏眼)の治療ガイドラインも国内では発表されておりません。

一般的に、足底部の皮膚の厚さ(表皮+真皮)は2~3mm程度であり、かつ踵などで角質が厚い部位での角質層は2mmが最大であるとされます。スピール膏/イボコロリなどの添付文書をみても、「どの深さの魚の目」まで対処できるか明示してありません。一方で、スピール膏の説明動画内では表皮内での角質肥厚までを対象としている説明図の記載がみられました。
一般的な皮膚科クリニックでの対処は、「皮膚科学テキストによると」、魚の目本体よりやや小さめにスピール膏を切って貼り、2~3日(最大5日)程度貼ったままとし、白色に軟化した角質を徐々にピンセット等で取り除くとあります。当院に「魚の目が他院で治らず」にお困りでご来院される患者さんは、平均の深さが3~5mm(最大7mm)程度であることから推測すると、一般的な自宅でのケアや他院で対処できるものは、通常の角質層内に限局した「深さ2mm」程度の魚の目に限られるものと考えられます。
以下、本稿では市販のサリチル酸製剤(イボコロリ/スピール膏)の具体的な使い方、作用機序、注意点や禁忌などにつき、ご説明していきます。
魚の目/市販のイボコロリでおすすめの取り方は?
①液体タイプ(イボコロリ/ウオノメコロリ等)の使い方
患部に付属の棒などで少しずつ塗布します。薬液はすぐに乾いて白い皮膜をつくり、有効成分が患部に浸透します。薬液が乾いたあとは、そのまま入浴をしたり、水仕事をしても差し支えありません。次に塗布する場合には皮膜を剥がしてから塗りますが、取れない場合はそのまま重ねて塗っても構いません。患部は、入浴後などで温めて湿った状態で塗布した方が効果的です。

3~4日塗布を続けると患部が白く軟化してきますので、ピンセットなど皮膜ごとやさしく角質を取り除いていきます。痛む場合は無理に剥がさず、お湯につけると皮膜が取れやすくなります。

②絆創膏タイプ(スピール膏、イボコロリ絆創膏)の使い方
薬剤を台紙から剥がし、患部大(患部と同じ大きさ)~やや小さく切って貼付・密着させ、患部からずれて移動しないように固定テープ等でしっかりとめてください。2~3日(最大5日)ごとに貼りかえます。薬剤部から有効成分のサリチル酸が患部に浸透し、白く変化してききます。
白く浸軟した患部を消毒したピンセット等で優しく痛くない範囲で取り除いて下さい。患部が完全の取れるまで貼付を繰り返し、魚の目がとれた後は皮膚が自然に再生します。

※入浴後は患部を良く拭いてから使用した方が効果的です。
※サリチル酸絆創膏は、毎日交換するより、2~5日置いた方が密着性もよくなり、患部が早く柔らなくなります。
※薬剤部が患部からずれたり、入浴で剥がれた際は貼り替えてください。
※固定テープは、かぶれやテープ剥がれを避けるため引き伸ばさずに貼ります。剥がす際は、皮膚を痛めないように体毛にそってゆっくり剥がして下さい。

魚の目治療は市販薬で効くの?
①液体タイプ(イボコロリ/ウオノメコロリ等)の有効成分
イボコロリの添付文書をみると、「サリチル酸10%・添加物コロジオンを含む」と記載しています。同じくウオノメコロリをみると、「サリチル酸10%・乳酸10%に添加物としてコロジオンY」を含むとあります。スピールジェルでは、「サリチル酸15%・ピロキシリン・エタノール・ジエチルエーテル・橙205号」となっております。さらに、強力イボチョンの添付文書には、「サリチル酸10%、乳酸10%・ジブカイン、ヒマシ油、ピロキシリン、エーテル、エタノール」となっており、基剤はスピールジェルと似ています。

これらの魚の目に効く主成分は、「サリチル酸」となっており、①角質軟化作用/溶解作用、②角質はく離作用を利用して角質増殖のおこった魚の目を除去していきます。「サリチル酸」は表皮角質の細胞同士を接着している「デスモゾーム」のおもな構成タンパク質である「デスモグレイン」を溶かし、魚の目/タコを正常皮膚から剥がしていきます。
ウオノメコロリやイボチョンに含まれている「乳酸」は、肌の天然保湿因子の一つであり、古くなった角質を取り除く角質除去(ピーリング)作用を持ち合わせています。美容領域などでは、「乳酸ピーリング」は穏やかな作用のあるケミカルピーリングで、肌のターンオーバーを整えます。
添加物である「コロジオン」について調べて見ると、主として液体絆創膏として使われる事が多く、傷口の被覆/包帯がわりに透明な膜を塗布すると液体成分が蒸発して透明な硬い皮膜を形成します。コロジオンの構成成分は、ニトロセルロース(硝化綿)をエタノール・ジエチルエーテルに溶かしたものであり、透明な液体でやや薬品臭がします。工業用に使われる場合には、写真の感光膜/産業用のコーティング剤としても用いられます。コロジオンとコロジオンYの明確な区別は、調べた範囲では不明ですが、イボコロリ等の基剤として使われるコロジオンを「コロジオンY」と呼ぶようです。

一方で、スピールジェル/強力イボチョンに含まれているピロキシリンは、ニトロセルロース(硝化綿)の別名であり、「ピロキシリン+エタノール・ジエチルエーテル=コロジオン」であり、液体タイプの魚の目治療薬の基剤は、すべて同一となっております。なお、ヒマシ油は、トウゴマ種子からとれる植物油で、高い保湿力があり、液体絆創膏などに良く配合される成分です。強力イボチョンのみ、鎮痛効果のある長時間作用型の局所麻酔薬・ジブカインが含有されています。
イボコロリ等の液体タイプは魚の目に効くのか?
液体タイプの魚の目治療薬を魚の目に塗布すると、「基剤の一部であるエタノール・ジエチルエーテル」が室温中では、2~3分程度ですみやかに蒸発し、①薬効成分であるサリチル酸が患部に接触したまま濃縮され、②コロジオン中のニトロセルロースが液体絆創膏として皮膜を作り、局所を密封します。魚の目に濃縮されたサリチル酸が接触することで「角質軟化/剥離を促し」、液体絆創膏で皮膜を作り「密封効果」によって治療効果を高める構造となっております。足底部は汗をかきやすい部位であり、皮膚に接しているサリチル酸の結晶が容易に溶け出して角質軟化/融解をさらに促進するしくみとなっています。

なお、乾燥した状態で患部に塗布するより、お風呂上がりなどの肌に水分がある状態のほうが浸透性を高めるため、入浴後に患部を拭いてから「ある程度湿った状態」で塗布した方が効果を高めます。塗布量については添付文書上では、「1日1~2回、数回」となっていますが、イボコロリのみ「1日4回」となっています。液体絆創膏で作られた皮膜は、基剤であるエタノール・ジエチルエーテルで溶けるので、重ね塗りをすることが可能となっており、さらに局所のサリチル酸濃度を高めることが可能です。
局所に付着するサリチル酸の量は?
◆魚の目を直径7mmと仮定⇒水分一滴を0.05mlとして計算⇒サリチル酸0.005g=5mg
ウオノメコロリ/イボコロリの用量は、患部に1滴ずつとなっております。一般的に、液体一滴の量は最大0.05ml程度とされ、含有されるサリチル酸は「計算上で最大5mg」となります。また、液体絆創膏であるコロジオンとサリチル酸は、混合された状態で薬液の中にあり、揮発成分のエタノール/エーテルが蒸発したあとは、液体絆創膏が薄く固まった中に、サリチル酸の結晶が分布している状態になると考えられます。足底など強く擦れる部位で、日中剥がれてします場合には「さらに上から絆創膏」を貼って保護してもよいでしょう。

一般に液体絆創膏成分は、1~2日程度で取れてしまうので、皮膜が剥離したあとは改めて新しいイボコロリを塗り直す必要があります。なお、一般的な液体絆創膏に含まれるピロキシリンは12%程度のため一滴のイボコロリにはピロキシリン6mgほど配合されていると考えられます。液体タイプのイボコロリが乾いて皮膜を作ると「皮膜中に約45%のサリチル酸が含有」されていることとなります。
②絆創膏タイプ(スピール膏M、イボコロリ絆創膏)の有効成分
絆創膏タイプの代表であるスピール膏Mの添付文書をみると「サリチル酸が50%配合」され、添加物として「生ゴム・水添ロジングリセリンエステル・精製ラノリン・その他」となっております。

イボコロリ絆創膏も、同様に「サリチル酸が50%配合」されており、添加物として「精製ラノリン、エステルガム、ポリブテン、生ゴム」が含まれております。スピール膏ワンタッチEXでは、「サリチル酸が50%配合」のほか、「生ゴム、中鎖脂肪酸トリグリセリド、水素添加ロジングリセリンエステル、精製ラノリン、銅クロロフィリンナトリウムなど」が添加物として含まれています。
サリチル酸以外で含有される主成分の生ゴム(天然ゴム)を粘着剤として使用することで、高い粘着力・使い心地のやわらかい絆創膏となります。その他の添加物は、「被膜形成能の向上、抱水性/保湿力の向上、柔軟性や粘着力向上」の目的のために使用されます。
スピール膏などの絆創膏タイプは魚の目に効くのか?
絆創膏タイプの魚の目治療薬を魚の目に貼付すると、「絆創膏の基剤である生ゴム・その他の添加物」のなかに含まれた高濃度の50%サリチル酸が徐々に角質層に浸透し、角質軟化/角質剥離作用を発揮します。添加剤の生ゴムは体温によってやや柔らかくなり、含有されるサリチル酸が徐放性に角質に放出されると考えられます。そのため、添付文書では貼付した薬剤を2~3日(最大5日)貼り続け、その後交換するとの記載があります。薬剤を除去した後は、無理の無い範囲でピンセット等で軟化/剥離した角質を除去していきます。
絆創膏タイプとすることで、「密封効果」が働いて、主剤であるサリチル酸をより角質の深部へ浸透させる設計となります。市販のスピール膏の添付文書をみると、「患部をお湯に浸して(温めて)柔らかく」し、良く拭いてから使用すると一層効果があがるとの記載があります。

入浴時には貼り付けたままで良いとされますが、固定用テープ等でしっかり固定することと、入浴後は水分をよく拭き取るように指示があります。もしも、ズレてしまったり、取れた場合には入浴後の新たに新しいスピール膏Mを貼付します。
局所に付着するサリチル酸の量とデメリット
◆魚の目を直径7mmと仮定⇒面積約40mm2=18mg
市販のスピール膏EXの成分表によると、1cm2あたりサリチル酸45mgを含むとされています。直径7mmの魚の目では、面積は約40cm2となりますので、「計算上患部全体で18mg」のサリチル酸が患部に接することになります。スピール膏単独での粘着力は弱いので、さらに粘着テープ等で患部からズレないように固定します。

イボコロリと比較すると直径7mmの魚の目に接しているサリチル酸量は「5mgと18mg」となり、スピール膏の方がイボコロリに比較して3.6倍多くなります。イボコロリを塗り直す場合は原則皮膜を剥がしてから再塗布しますが、重ね塗りをすると10mg⇒15mgと増える可能性があります。
魚の目が市販薬で取れない場合は?
①使用してはいけない部位
市販のサリチル酸製剤では、7才未満の乳幼児・顔面(とくに目の周囲や口唇などの粘膜部)、首などの柔らかい皮膚部・炎症/キズのある部位や広範囲の病巣には使用しないこととなっております。
②使用してはいけないいぼ・状況
魚の目/タコ以外の「水いぼ、老人性いぼ、陰部にできる尖圭コンジローム、群生し多発したイボ・青年性扁平疣贅」などの症状には使わない事となっています。患部が化膿・じくじくとした浸軟・ビランが著しい場合には適切な処置を行った後に使用した方がよいでしょう。魚の目/タコ・イボよりも大きく健常皮膚に塗布/貼付してしまうと、正常部分の皮膚にびらん/化学熱傷を作るリスクが注意点としてあり、患部と同じ大きさか、やや小さく貼ることが推奨されています。

③副作用等で中止が勧められる場合
1カ月を目安に、しばらく使用しても症状の改善がない場合は、「魚の目・タコが非常に深い場合」や他の疾患がある場合があります。皮膚科や皮膚外科専門医院で改めて正しい診断をうけて、適切な治療を行うことが望ましいとされます。また、スピール膏などの貼るタイプは、生ゴム(天然ゴム)を含有するため、ラテックスアレルギーに注意を要します。
魚の目と自己判断しても取れないケースとしては、「ウイルス性イボ、足底のう腫、遺伝性角化症、有棘細胞癌、エクリン汗管癌など」が鑑別として挙げられます。腫瘍系の診断は皮膚科専門医よりも皮膚外科専門医(形成外科)の方がより皮膚の深部をしっかり診て頂ける場合があります。
④使用上の注意
液体タイプ(イボコロリ等)に含まれているコロジオンは液体絆創膏と同じ成分のため、普通に洗濯しても服につくと落ちません。マニュキアと同じ成分と云ってクリーニング店などに相談すると良いでしょう。
どの深さまで効果があるのか?については、医学的なデータはありませんが、一般のサリチル酸ピーリングが表皮角質層の0.2mm程度まで浸透すること、および液体絆創膏/絆創膏形状とするとこで密封効果を高め、かつ繰り返し塗布する/2-3日長時間貼付する・入浴時も貼り続けることで深さ1mm程度~最大2mm位までの魚の目/タコに対応できるものと考えられます。

実際、魚の目・タコでスピール膏を貼ってご来院される方々を拝見すると、おおよそ深さ1mm程度までサリチル酸によって角質が侵軟していることが多く、当院でスピール膏以外の角化症治療薬を併用した方で、深さ2mmまで角質層の侵軟が得られる印象です。
⑤魚の目のサリチル酸外用における医学的な注意点
糖尿病・関節リウマチ・神経障害の方やご高齢者など易感染性の基礎疾患のある方では、イボコロリ/スピール膏などを使用したことがきっかけで皮膚が浸軟し、細菌感染/糖尿病性壊疽の契機となることが挙げられます。また、元々深い魚の目では芯近くの深い皮膚に負荷が掛かり、傷ついていた部分に皮下膿瘍を形成し、完全に皮膚に穴が開く(潰瘍形成)も臨床的に散見されます。
また、趾間部/第5足趾外側の魚の目は従来皮膚が薄い部分であり、サリチル酸外用は短期に留めた方が安全との指摘もあります。足底部の荷重部では日中にスピール膏がずれてしまい健常部分の皮膚が浸軟してしまうリスクがあります。使用を夜間のみに留めるか、日中はイボコロリ+絆創膏などの方が安全でしょう。
さらに、踵部全体の角化には「尿素軟膏+5-10%サリチル酸ワセリン」外用が有用との報告があります。
子供の魚の目は市販薬で取れるの?
おおよそ5-6才以降で、足に魚の目ができたという方の9割方は「ウイルス性いぼ」のことがほとんどです。イボは、小さな傷(小外傷)から表皮基底細胞に感染し、肉芽腫(血管の塊)を作るので、角質表面が赤黒くぶつぶつが見えたり、魚の目より表面にザラザラ感があるとこで、見分けがつきます。

10才位になり足に負担のかかるスポーツ(クラシックバレエ・サッカー等)をしている方ではお子さんでも魚の目が出来る方もいらっしゃいます。
魚の目・市販薬ランキングと売り場は?
魚の目の市販薬についての具体的な売上高は各社から公表されておりません。ネット検索上では、「アマゾン・ヨドバシ等」での売上順位が表示されています。
《1位》スピール膏/スピールジェル
市販薬のスピール膏は、病院で使われるスピール膏Mと同等の成分が含有され、ニチバンから発売され90年以上の長い歴史を持ちます。適応は「魚の目、タコ、いぼ」となっており、角質軟化/融解作用によって、上記疾患を改善します。
医療用スピール膏Mは、大きさ4.1cm×6.2cm(25cm²)となっており、ご自身で患部の大きさに切って使います。市販のスピール膏EXは固定テープ付きで、薬剤パッド7mm/10mmの2種類でサイズ調整シールにて患部に貼るサイズをさらに微調整します。
サリチル酸15%含有の垂れにくいジェルタイプも発売されており、手軽に簡単にできることがメリットです。塗って数日後に剥がすだけなので、テープにかぶれやすい方にも勧められています。
《2位》イボコロリ
イボコロリは、横山製薬から発売され100年以上の歴史を持つお薬です。液体タイプのサリチル酸が基本ですが、絆創膏タイプのイボコロリ絆創膏(サリチル酸50%)も追加販売されています。より頑固な魚の目/タコに対しては、乾燥した皮膚を柔らかくする乳酸を配合したウオノメコロリが1996年に発売されています。

イボコロリが本邦でのイボ/ウオノメに対するサリチル酸製剤の初めての市販品であると云えますが、横山製薬のホームページをみると「初めての方」に対する案内として、「薬剤と保護パッド」が一体となった「イボコロリ絆創膏 ワンタッチ」が一番お勧めされています。
理由として、痛い患部を保護しつつ、有効成分がじっくり患部に浸透するとありますので、①患部に充分量のサリチル酸が接触すること、②液体絆創膏より確実な「絆創膏タイプ」とすることで密封効果がより高まる、③入浴時にも付けたままにすることで、角化した患部がより浸軟しやすいなどが、絆創膏タイプのサリチル酸のメリットとも云えるでしょう。
イボコロリ/スピール膏の売り場はどこに?
イボコロリ/スピール膏は長い歴史のなかで、一般大衆薬として名前も広く浸透しているため、通常は大手のドラッグストアであれば、どこでも手に入れることが可能です。ただし、お薬の形状や大きさなどが様々あり、どの商品が自分にあっているか、迷ってしまいますね。

まとめ
一般的に、魚の目/胼胝などは全人口の15~40%程度の方々が経験するとされ、高齢者では30~60%の方がなんらかの足の角質トラブルがあるとされています。軽度の魚の目であれば、わざわざお時間を都合して皮膚科に掛かるのも煩わしく、市販薬で何とか治らないかと思いますね。
今回は、一般的な市販の魚の目治療薬であるイボコロリ/スピール膏を中心に「使い方・薬剤の成分・作用機序・合併症」などお話してきました。

以上をまとめますと、
- 深さ2mm程度までの魚の目であれば、市販薬をつかった自宅での治療を行ってみても良いと考えられます。
- 初めて市販品を使う場合にはスピール膏を代表とする絆創膏タイプがお勧めされます。
- 日中にテープのずれやかぶれが出てしまう場合には、液体タイプやジェルタイプのものを使っても良いでしょう。
- しばらく市販薬を使ってみても、「深さ2mmを超える深い魚の目」では自己治療は困難と考えられ、魚の目の処置を得意とする皮膚科に受診した方がよいでしょう。
- 魚の目と思っていても、「ウイルス性いぼ・その他の腫瘍など」の場合もあります。より専門的な診断を受けるためには「皮膚外科専門医である形成外科」の受診も検討しましょう。
本稿が魚の目で悩んでいる皆さまの少しでもお役に立ちましたら幸いです。



