もくじ
待ち時間・待ち順番に対する当院の考えについて
ごあいさつ
当院は父の代から開院して50年余り、大森山王地区から多くの患者様にご来院いただいております。何人かの患者さまからは「ご家族から大木皮膚科に行けば治るから行ってこい」と云われて来院したとの、ありがたいお言葉を頂くこともあります。
当院の混雑について
一方で時期によっては多くの患者様にご来院いただくことにより、週末などは朝から受付と同時に10~20人待ちということもあります。皮膚科には、長く通院していて症状の安定している方がいる一方で、他の病院で治らず病歴が長い方では「お話が長くなってしまう方」もいらっしゃいます。
当院には診察室スタッフが常に2,3人いますが、担当医師は一人のため、平均すると1時間当たりに12~13人程度、混み合っているときでも15人の方を診察するのがやっとです。
待ち時間について
とくに週末の土曜日は、朝一番から20人以上の患者様が受付されることもあり、診察開始時間に来院すると「すでに2時間以上の待ち時間」となってしまっている場合もあります。一部の患者様からはgoogle口コミで★一つが入り「診察内容のわりに待ち時間が非常に長すぎる・予約制にできないか?」とのお叱りの声をいただくことさえあります。
混雑する理由について思うこと
当院では、父の代からアトピー、ニキビ、水虫などの一般皮膚科疾患をはじめ、現院長は大学在籍時に「皮膚外科が専門」であったことから、
①他院で取り切れない深い魚の目の除去
②巻き爪の処置、他院やサロンで治らない巻き爪の矯正(予約制)
③液体窒素の扱いに習熟していることから、難治性イボ治療
④炎症性粉瘤の切開・外傷処置などの準緊急疾患
などを得意としており、これら疾患の多く方々にもご来院いただいております。
通常の皮膚科に比較して、「処置が必要な患者様」が多いことも、余り診察スピードが早くできない理由です。上記疾患は周辺の皮膚科では対応困難なことが多く、通常の一般皮膚科疾患で当院にお掛かりの患者様の待ち時間が長くなってしまっており大変申し訳なく思っております。
予約制を導入しない理由について
医院を継承してから徐々に患者数も増えて、「予約制にできないか?」とのお声もいただくこともありますが、以下の理由により当院では予約制を導入しておりません。
1,当院は大森地区で半世紀前から診療を継続しており、「近隣のご高齢者の方々」にも多くご来院いただいております。ネット予約を導入すると「予約優先にならざるを得ず」、これらのご高齢の患者様が直接来院したときの待ち時間が余計に増えてしまうことが懸念されます。ネットを使える方が早く診察でき、直接来院されるご高齢者の方などの順が遅くなってしまうのは公平性の観点から望ましくないと考えております。
2,皮膚科という診療科が、そもそも予約制になじまないと考えられます。皮膚疾患には慢性に経過し、定期的に通院される患者様だけでなく、「急に酷いかぶれが生じた、痒みの強い蕁麻疹、おできが急に化膿した」などの準緊急性のある疾患も多くあります。近隣では予約優先で、当日に予約が取れない皮膚科もあるようですが、それでは地域の方々の役に立っているとは云いがたいと考えております。
3,患者数がある一定以上になると「予約制にしても待ち時間が生じてしまう」というジレンマもあります。ある統計によると受付順に診察をおこなっている場合よりも、予約制の方が「患者さんの待ち時間に対する許容時間が半分程度になってしまう」と云うデータもあるそうです。予約制にして時間通り診察が進まず遅れてしまうことにより、返って「クレームがでる皮膚科」もあると聞きます。患者数が一定数以上になると予約制の意味をなさなくなってしまうのです。
4,さらに予約制にした場合、受付事務の仕事量が増えて余計に診察遅延が起きることが懸念されます。多くの患者様が来院される中で、受付業務や会計業務だけでも大変なのに、さらに予約PCの管理などを並行して同時に行うことは大変困難と考えます。
当院の待ち順番システムについて
当院は受付順で診察をおこなっております。番号札にQRコードが印字しており、当院のお待ち合いサイトにアクセスすることで、院外でお待ちになっていても「リアルタイムで待ち順番をみる(5分おき更新)」ことができます。
※受付時間外には、余程の緊急性のある場合をのぞき、「初診・再診の方」のどちらも受付しておりません。当院で診察をご希望の方は「受付時間」をお守りくださいますようお願い申し上げます。
幸いにも当院は大森駅近隣にありますので、お近くの方は受付後に自宅で待機されたり、近くの商業施設などでお時間を有効活用されているようです。待ち時間に対するストレスは、実際の待ち時間よりも「どのくらい待つのか分からない」もしくは「どの順番・いつ呼ばれるか分からない」ことの方がより大きなストレスとなってしまうそうです。
当院ではあらかじめ「お待ち合いサイトを事前にチェックする」ことによって、受診前に現在の待ち人数が分かる様になっております。待ち人数に応じて、どのように待ち時間を有効活用されるかご検討いただけますと幸いです。
お呼び出し時に不在の場合はキャンセル扱いとさせて頂いております
現在のお呼び出しシステムは、当院に導入して10年くらいとなりますが、以前は呼び出し順に遅れてもどった方も、全て合間に診察するようにしていました。受付した方のすべて診察を行う、もどった方は合間に入れていくというスタイルは、悪くすると「いつでも好きなときに戻れば適当に合間にみる」、という事になってしまい、きちんと待ち順番を守っている方の混乱を招いていました。
例えば、院内できちんと待っていて「自分があと3番目だと思っても」、その間に外出してしまった方が、適当に割り込んでくると「きちんと待っていた方の順が次第に後回し」になってしまうという問題が生じます。さらに診察終了後にお戻りにならない方がいると「わざわざ連絡を医院から取り」、スタッフ一同帰れずに待っているという状況も生じてしまっていました。
実は、診察室にお呼び出しする前には「診察室スタッフ」が事前に問診票を読み、必要な器材やベッドなどの用意をしてお待ちしております。お呼び出し時に患者様が不在ですと、これらの準備も無駄になってしまいます。加えると、不在者を何度も確認のため呼び出すためのお時間が取られてしまうことも、全体の診察遅延を招いてしまいます。
例えば、「自分一人がいなくても大したことない」とお考えの方が大勢いますと、例として「お一人当たり呼び出し時間ロス30秒×100人=3000秒」となり、診察順の最後の方の待ち時間が大幅に増え、かつ頑張っていただいている当院スタッフの残業時間が「3000秒=50分」も増えてしまうのです。
以上の観点から現在は、
※但し、受付時間内であれば再度受付は可能ですので、現在の待ち順番の一番最後となります。何卒、ご理解、ご協力の程お願い申し上げます。
※待ち合い順番の運用につきましては、各々の医院の判断で問題ないことを大田区保健所に確認済みです。
待ち時間が長くなる時期・季節について
受診された患者さんから良くある質問として、「いつなら空いていますが?」というお言葉をいただきます。当院スタッフの答えとしては、「残念ながら空いている時間帯はありません」ということになっております。
とくに混み合う時間帯としては、「お勤め帰りの夕方18時以降」や「週末の土曜日午前中」が挙げられます。また、ゴールデンウィーク後の1週間少しが、実は皮膚科で1年のうちで一番混雑する繁忙期となっております。長くお休みが続くのと、春~夏への季節の変わり目によって化膿疾患やじんましん・アトピー性皮膚炎の悪化の方などが多くなる時期です。その他ではお盆休み前後や年末年始、連休前後などのある程度「混雑が予想される時期」はあり、お知らせページに混雑予想日を毎月掲載するように致しております。
さすがに大雪や大雨などの天気が非常に悪いときには、比較的空いている時間帯はありますが、逆に繁忙期に大雨が降るとその翌日が大混雑してしまうこともあります。
まとめ
当院を受診される際には、以上ご理解・ご協力いただけるよう重ねてお願い申し上げます。なお、アトピー・にきび・水虫などの一般皮膚科疾患に関しては、とくに他院よりも特別な治療を決して行っている訳ではありません。待ち時間に関して許容できない場合には、当院近隣には多くの予約制の良い皮膚科クリニックがありますので、何卒よろしくご検討のほどお願い申し上げます。