もくじ
リフィル処方箋とは?皮膚科での対応は?
医師が「症状が安定して一定期間医師の診察がなしで薬の服用を続けても安全である」と判断した患者に対し、医師が「リフィル可」と判断した場合に、1回の受診で最大3回まで繰り返し使用できる処方箋制度です。
おもな対象疾病としては、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や抗アレルギー剤服用などで慢性疾患に対する内服薬を前提としており、定期的に通院している患者さんが対象となります。処方日数としては、通常30日×3回分が目安となっております。

※リフィル処方箋の発行は、患者の病状等を踏まえ「医師が判断するため」これらの疾病であれば必ず発行されるものではありません。
※従って、当院近隣でお近くの【当院と連携可能な薬局】にいっていることが条件となります。
当院では令和8年6月からの対応となります。
患者にリフィル処方箋が適しているかどうかは、あくまで医師が判断することなので、毎回医師の診察が必要となる場合もあります。処方の期間は薬や症状などに応じて医師が個別に判断します。なお、患者さんの希望によって「リフィル処方」にすることはできません。令和8年6月の診療報酬改正により皮膚科クリニックの於きましても、リフィル処方箋対応が義務づけられました。以下、お読みいただけますと幸いです。
リフィル処方ができない皮膚科のお薬
通達・添付文書上の制限のある薬
処方できる薬は限定されており、投与量に上限があるお薬や新薬・湿布薬・向精神薬など一部の薬は処方ができません。また、添付文書上の処方制限がある薬としては「抗ウイルス内服やビタミン剤内服」などが挙げられます。
社会保険の審査上で実務上の制限のある薬
社会保険支払基金の審査上において、「実務上で制限のあるもの」は抗生剤内服/外用・漢方薬・ステロイド外用剤・保湿剤などが相当します。とくにヒルドイドソフト軟膏および類似薬は月に処方できる最大量に暗黙のルールがあり、リフィル処方とすることはできません。
ステロイド外用剤はリフィルできない??
最近、アトピー性皮膚炎などで通院されている患者さんから「リフィル処方にできないか?」というご要望があり、関係各所に確認したところ、
- 東京保険医協会からは特に、どの外用薬をリフィルにしてよいのか通達等なく不明とのお返事でした。
- 社会保険診療報酬支払基金東京支部(通称;社保)に確認したところ、外用剤をどのくらいの量までリフィルにしてよいか、何も決まっておらず答えることができないとのお返事でした。(※R8.5.8 電話確認済み)
- 近年の医療費高騰の対策として社保の審査/査定が大変厳しくなっており、病名(アトピー/水虫/ニキビ等)がきちんと入っていても外用剤(ステロイド外用剤/保湿剤/抗真菌剤/抗生剤)が査定(減額)されるケースが増えてきております。
- クリニック/病院にお掛かりなるかわりに、薬剤師が定期的に服薬管理をおこなうという条件から「薬剤師さんが皮膚の状態を判断して外用の可否」を適宜判断を出来るかという問題も生じます。
すなわち、国全体としては「医師が個々に判断し症状が安定している患者さん」は医療費を少しでも抑えたいが、審査機関では外用剤を「審査・査定する権限」は残しておきたいというダブルスタンダード状態となっており、医療機関としては外用剤を安易にリフィルに出来ない状態です。
リフィル処方箋の主な対象疾患
リフィル処方の対象となるのは医院に定期的に通院歴があり「症状が安定している患者のみ」となり、かつ薬局にて薬剤師さんが服薬管理を行う前提となっている観点から、皮膚科においては医院に定期通院を常時されている「慢性じんま疹の患者さん」となります。
※なお、初診は対象外となります
リフィル処方箋による薬の受取方法・取り扱い上の注意点
リフィル処方をする条件として、
- 医師が長期に通院され対象疾患となるお薬を継続的に処方されており、
- 一定期間、医師の診察がなくても連携する近隣薬局で「薬剤師による服薬管理、症状に問題か確認する」と伴に、
- 患者の服薬状況等について必要に応じ処方医師へ情報提供を行うこととなっており、医院と薬局の緊密な連携があること、
が前提となっております。
対象となる患者さんは、皮膚科においては定期的に毎月通院されている「慢性じんま疹」などの患者さんが対象と考えられ、「当院近隣にお住まいか、お勤めの方」で当院と連携可能な近隣の薬局さんに通院されていることが望ましいと考えます。
リフィル処方の有効期限は、通常の処方箋と同じく処方日を含めて4日以内であり、①2回目以降も投薬が切れる「調剤予定日の前後7日間」との条件があります。継続的な薬剤師の服薬管理のために出来る限り同じ薬局にて処方を受け取り下さい。
リフィル処方箋の責任の問題
リフィル処方で問題が生じた場合の責任は、国の方針としてあくまで処方した医院/クリニック等にあるとされます。従いまして、リフィル処方箋を出す場合には、当院近隣の薬局で常に処方をもらい、「薬局⇔医院間で緊密に連携」がとれることが条件となっており、なにか問題があった場合には担当薬剤師さんから患者さんにクリニックに早めに掛かるようにアドバイスされる場合もありますので、ご協力のほどお願い申し上げます。
なお、国が薬剤師に求めているものは、「服薬管理」であり、外用剤の塗り方の管理までは求めていないものと考えられます。さらに、個々の薬剤師さんが医院の医師の意図を汲んできちんと外用指導をできるかという課題も残します。

※参考サイト
・けんぽれん;https://www.kenporen.com/refill_prescription/


